発達障害の子どもを褒められない…そんな時に知ってほしいこと

発達障害の子どもを褒められず悩む母親

発達障害、グレーゾーンなど、発達特性のある子どもの子育てでは、そんな苦しさを感じているお母さん・お父さんが少なくありません。

  • 何度言っても動かない
  • 注意ばかりになってしまう
  • 毎日怒って終わる
  • 良いところより、困りごとばかり目についてしまう

特に、ASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如多動症)などの特性がある子どもは、いわゆる「当たり前」と言われることが、うまくできないこともあります。

そのため、親も知らないうちに「注意する回数」が増えていきます。

実は、ペアレントトレーニングでも最初に多くの方がつまずくのが「褒める」という部分です。

この記事では、

・なぜ褒められなくなるのか
・褒めることの本当の意味
・今日からできる関わり方

を、ペアレントトレーニングの視点からわかりやすくお伝えします。

目次

なぜ発達障害の子どもを褒められなくなるのか

まず最初にお伝えしたいのは、「褒められない親が悪いわけではない」ということです。

発達障害、グレーゾーンなど、発達特性のある子どもの子育てでは、日常の中で注意しなければならない場面が増えやすくなります。

例えば、

  • 切り替えが苦手
  • 忘れ物が多い
  • 宿題に取りかかれない
  • 癇癪が激しい
  • 指示が通りにくい
  • 同じことを何度も繰り返す

こうした困りごとが続くと、親の頭の中は「次のトラブルを防ぐこと」でいっぱいになります。

すると、自然と「できていないこと」ばかりに目が向きやすくなるのです。

「褒めなきゃ」が苦しくなる理由

ペアレントトレーニングというと、「とにかく褒めましょう」というイメージを持たれることがあります。

でも実際は、ただ無理やり何でも褒めることが目的ではありません。

本当に大切なのは、「子どもの行動をよく見ること」です。


例えば、

・切替に時間はかかったけど、最後は動けた
・自分で椅子に座った
・呼ばれて振り向いた
・5分だけでも宿題に向かった

こうした「小さなできた」に気づく視点を育てていきます。


しかし、多くの保護者の方は、毎日必死です。家事、仕事、きょうだい対応、学校とのやり取り…

余裕がない中で「小さな成長を見つける」のは、実は簡単ではありません。

だからこそ、ペアレントトレーニングでは「親が悪い」と責めるのではなく、まずは「見方」を変える練習から始めていきます。

褒める=甘やかしではない

「褒めると調子に乗るのでは?」「甘やかしになりませんか?」そんな不安を持たれる方もいます。

実際、私たちの協会でもよくいただく質問です。

しかし、ペアレントトレーニングでいう「褒める」は、ただ子どもの機嫌を取ることではありません。

子どもの「望ましい行動」に注目し、その行動が増えやすくなるよう関わることです。

厚生労働省の「ペアレント・トレーニング実践ガイドブック」でも、ペアレントトレーニングでは

  • 子どもの行動を観察する
  • できている行動を認める
  • 環境を整える

ことの重要性が明記されています。


例えば、

「なんでまだやってないの!」ではなく、

「机に向かえたね」
「プリント出せたね」
「自分で動こうとしてるね」

というように、「できている部分」に注目していきます。

すると、子どもは、「怒られるために関わる」のではなく、「認められるために関わる」経験が増えていきます。

「良いところを探そう」とすると苦しくなることもある

ここで大切なのは、無理にポジティブになろうとしないことです。

疲れている時に、「良いところを探さなきゃ」と思うほど苦しくなることがあります。

だから最初は、「褒める」より、「実況中継する」くらいで大丈夫です。


例えば、

  • 「起きてきたね」
  • 「靴履けたね」
  • 「今、座ってるね」
  • 「ランドセル持ったね」

そんな小さな声かけです。

これはペアレントトレーニングでもよく使われる「肯定的な注目」です。

子どもは、注意される行動だけでなく、注目された行動も増えやすくなります。

発達障害の子育てでは「できて当たり前」を減らす

特に発達障害特性のある子どもは、「みんなができること」が難しい場合があります。

そのため、親側も知らないうちに「なんでできないの?」という視点になりやすくなります。

でも、

  • 起きる
  • 着替える
  • 座る
  • 宿題を始める
  • 切り替える

これらは本人にとって、とてもエネルギーが必要なことかもしれません。

だからこそ、「できて当たり前」を減らし、小さな行動を見つけていくことが大切です。

親が変わると、子どもとの関係が少しずつ変わり始める

ペアレントトレーニングは、「子どもをコントロールする」ことを目的にはしていません。

まずは、親自身が

  • 子どもの行動を理解する
  • 関わり方を整理する
  • 怒鳴る以外の方法を知る
  • 一人で抱え込まない

ことを大切にしています。

実際に、「子どもが急に変わった」というより、「親子関係が楽になった」「前より怒鳴る回数が減った」という声を多くいただきます。


「ちゃんと褒めなきゃ」と思う必要はありません。

大切なのは、「できていない」だけで終わらず、 「できている部分」にも目を向けようとすること。

それだけでも、親子関係は少しずつ変わり始めます。

まとめ|褒める前に「見る」ことから始めてみませんか?

発達特性のある子どもを育てていると、注意や指示ばかりになる日もあります。

だからこそ、まずは「褒めなきゃ」ではなく、「小さな行動を見てみる」ことから始めてみてください。

ペアレントトレーニングでは、叱るより、 子どもが「できる仕組みを整えていく」視点を大切にしています。

そして何より、親自身が一人で抱え込まないことも大切です。

当協会では、ABA(応用行動分析)や脳科学、認知行動療法などをベースにした、「ペアレントトレーニング支援士養成講座」を開講しています。

「怒ってばかりの毎日を変えたい」 「子どもとの関係を少しでも楽にしたい」そんな方は、ぜひ体験説明会や養成講座にご参加ください。

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