「また癇癪…」
- 出かける前になると大暴れ
- 思い通りにならないと泣き叫ぶ
- 切り替えられずパニックになる
- スーパーで寝転がる
- 宿題が嫌で怒り出す
- こちらも限界で怒鳴ってしまう
発達障害やグレーゾーン、発達特性のある子どもの子育てでは、癇癪(かんしゃく)に悩む保護者の方が少なくありません。
そして多くのお母さん・お父さんが、「どうしたら癇癪をなくせるんだろう」と悩みます。
でも実は、癇癪は単なる「わがまま」ではない場合があります。
この記事では
- なぜ癇癪が起きるのか
- 叱るほど悪化する理由
- 今日からできる関わり方
をペアレントトレーニングの視点からお伝えします。
「もう無理…」と泣きたくなった日が何度もあった
これは、以前の私自身の話でもあります。
外出前、「そろそろ行くよ」と声をかける。
でも動かない。
何度か声をかける。
すると突然、「イヤーーー!!」と泣き叫び、床に寝転がる。
こちらも時間に追われている。周りの目も気になる。
気づけば私も大きな声になっていました。
「なんでこんなことで!?」そう思いました。
でも後に、ペアレントトレーニングやABA(応用行動分析学)を学び、癇癪には「理由」があることを知りました。

「癇癪=わがまま」とは限らない
もちろん、子どもにも感情があります。
嫌なこともある。やりたくないこともある。
でも、発達特性のある子どもの場合
- 気持ちの切り替えが苦手
- 急な予定変更が不安
- 言葉で気持ちを伝えにくい
- 周囲からの刺激に敏感
- 疲れやすい
- 頭の中が混乱しやすい
などが原因になっていることがよくあります。
そのため、本人の中では、限界になっていても、それをうまく言葉にできず、癇癪として出るということが起きます。
つまり、親を「困らせたい」のではなく、自分自身も「困っている」状態だということです。
「落ち着きなさい!」が届かない理由
癇癪が始まると、親も焦りますよね。
- 周りの目が気になる
- 迷惑をかけたくない
- 恥ずかしい
- 早く落ち着かせたい
- これ以上ひどくなったら困る
だから、つい「いい加減にしなさい!」「落ち着いて!」と言いたくなります。
でも実は、感情が爆発している最中の子どもには、言葉が入りにくくなっています。
大人でも、強く怒っている時やパニックの時に、冷静に話を聞けないことがありますよね。子どもも同じです。
特に発達特性のある子どもは、感情のコントロールが難しい場合もあり、「すぐ切り替える」ことができないことがあります。
そのため、叱るほど余計にヒートアップしてしまうのです。

癇癪は「起きた後」より「起きる前」が大切
以前の私は、「癇癪をどう止めるか」ばかり考えていました。
でもペアレントトレーニングを学び、「そもそもなぜ起きたのか」を見るようになりました。
例えば
- 疲れていた
- 空腹だった
- 急な予定変更があった
- 切り替えの予告がなかった
- 不安が強かった
- 「できない」が続いていた
など
癇癪は、突然起こったように見えても、その前に積み重なっているものや、きっかけがあります。
だからこそ、「起きてから抑える」ではなく、「起きにくくする」視点が大切になります。
「予告」があるだけで落ち着きやすくなる子もいる
発達特性のある子どもは、見通しが立たないことに不安を感じやすい傾向があります。
そのため、突然「もう終わり!」と言われると、気持ちが追いつかず、癇癪につながることがあります。
例えば
「あと10分したらお風呂だよ」
「あと1回滑ったら帰ろうね」
「この動画が終わったらご飯ね」
など、「予告」を入れることで切り替えやすくなります。
これは甘やかしではなく、子どもが見通しを持ちやすくなる支援です。
今していることを終えるまでに、心の準備時間と切り替えに必要な猶予を与えるという考え方です。

「できていない」だけを見ると親子関係が苦しくなる
癇癪が続くと、親も疲れます。「またか…」と思う日もありますよね。
私自身も、「なんでうちだけこんなに大変なの?」と思ったことが何度もありました。
でも、できていない部分ばかり見ていると、親子関係はどんどん苦しくなっていきます。
だからこそ、ペアレントトレーニングでは
- 落ち着けた時間
- 少し我慢できた場面
- 切り替えられた瞬間
など、「できている行動」に目を向けていきます。
完璧ではなくても、少しずつできることが増えていく。その積み重ねを大切にします。
親が一人で抱え込まないことも大切
癇癪対応には、本当にエネルギーを使います。周囲に理解されず、冷たい言葉を投げかけられたり、孤独を感じることも少なくありません。
「ちゃんとしつけてないと思われるんじゃないか」
「親失格だと思われるんじゃないか」
そんな不安を抱える保護者の方もいます。
でも、毎日向き合っているだけでも、本当に頑張っています。
だからこそ、一人で抱え込まないことも大切です。
子育ては一人でしない。家庭だけで抱え込まない。
みんなで育児を育てよう。
私たちは、そんな考え方を大切にしています。

まとめ|癇癪の奥にある「困り感」を見てみる
癇癪が続くと、親も限界になります。
でも、子どもは「困らせたい」わけではなく、「困っている」サインを出しているのかもしれません。
だからこそ
- 切り替えの予告をする
- 見通しを持ちやすくする
- きっかけとなった原因を観察する
- できた行動を見る
- 環境を整える
そんな関わりが大切になります。
ペアレントトレーニングでは、「叱る」より、 「子どもが落ち着きやすくなる環境を整える視点」を大切にしています。
日本ペアレントトレーニング子育て支援協会では、ABA(応用行動分析学)や脳科学、認知行動療法などをベースに、ペアレントトレーニングをお伝えしています。
「毎日怒ってばかりで苦しい」 「子どもの癇癪に振り回されてしまう」そんな方は、ぜひ体験説明会や養成講座にご参加ください。

