先日、あるお母さんとお話していた時のことです。
「もうすぐ個人懇談なんですが、何を聞いたらいいかわからなくて…」
その言葉を聞いて、我が子が幼稚園プレクラスの頃の自分自身を思い出しました。
当時の私は、園からの電話が大嫌いでした。
電話が鳴るたびに、「また何かあったのかな…」と胸がザワザワしていました。
園からの電話が怖かった頃
連絡の内容は、ほとんどが、困りごとやトラブル。
お友達を噛んでしまった
花壇の花をちぎってしまった
金魚鉢に洗剤を入れてしまい、金魚が死んでしまったこともありました…
今だからこうやって話せますが、その時は本当に申し訳なくて、落ち込みました。
電話が鳴るたびに身構えるようになり、途中からはパパに対応を任せるようになりました。
私は電話に出なくなったのです。

「お母さん最近忙しいですか?」が苦しかった理由
特につらかったのが、「お母さん、最近お忙しいですか?」という言葉でした。
先生に悪気があったわけではないと思います。
でも当時の私は
「私の関わり方が悪いの?」
「全部私のせいなの?」
そんな気持ちになっていました。
もちろん、息子に困りごとがあったのは事実です。
でも同時に、優しいところもありました。
好きなことに夢中になれるところもありました。
友達を笑わせることも好きでした。
そんな姿もたくさんあったはずなのに、私の耳には「できないこと」ばかりが入ってきて、残っていきました。

ペアレントトレーニングを学んで変わったこと
私は、ペアレントトレーニング(ペアトレ)を学びました。
ペアトレでは、「子どもの行動だけを見るのではなく、その背景や環境にも目を向ける」という考え方をします。
例えば、金魚鉢に洗剤を入れてしまった出来事。
もちろん良いことではありません。
でも今なら
「なぜ子どもの手が届く場所に洗剤があったのだろう?」
「どうしたら防げただろう?」
という視点でも考えます。
子どもだけを責めるのではなく、環境にも目を向ける。
この考え方は、私にとって大きな転換でした。
保護者を追い詰めるのは困りごとではない
今振り返ると、私が苦しかったのは「困りごと」を伝えられたことではありませんでした。
困りごとだけを渡されて、どう考えればいいのか。どう動けばいいのか。
わからなかったことが苦しかったのです。
これは、長男が小さい頃に保健師さんから言われた「様子を見ましょう」という言葉にも似ています。
様子を見るって、何を?どこを?いつまで?どうやって?
当時の私は、それがわからず不安でいっぱいでした。
園からの連絡も同じです。
「こんなことがありました」だけだと
私はどうしたらいいのだろう?
家で何をすればいいのだろう?
そんな気持ちになっていました。

支援とは一緒に考えること
だから今、保護者でもあり支援者でもある立場になって思うのです。
困りごとを伝えることは大切です。
でも、それだけでは保護者を追い詰めてしまうこともあります。
「私たちはこう考えています」
「次はこんな工夫をしてみようと思います」
そんな言葉が添えられるだけで、保護者の安心感は大きく変わります。
実際、今の小学校の担任の先生は、良いことも困りごとも両方伝えてくださいます。
そして、「次はこんな工夫をしてみようと思っています」と、必ず次の一歩も共有してくださいます。
だから私は、学校からの電話が怖くありません。
個人懇談も楽しみな時間になりました。

これは、息子が完璧になったからではありません。
先生と一緒に考えられるようになったからです。
支援とは、問題を伝えることではなく、一緒に考えること。
同じように園や学校からの連絡に不安を感じたり、個人懇談が苦手だったりする保護者の方がいたら、「一人じゃないよ」と伝えたいです。
私自身、ペアレントトレーニングを学ぶことで、子どもの見方や先生との関わり方が少しずつ変わっていきました。
もちろん、すぐに悩みがなくなったわけではありません。
でも、「どうしてこんな行動をするんだろう?」と考えられるようになったことで、子育ては確実に楽になりました。
現在、ペアレントトレーニング体験説明会を開催しています。
もし昔の私のように悩んでいる方がいたら、ぜひ一度参加してみてください。
次回は、先日の個人懇談で知った担任の先生の工夫について書いてみようと思います。

