我が家の自閉っ子は、とにかくボタンやスイッチが大好きです。
エレベーターのボタン、電気のスイッチ、歩道の手押し信号、レストランの呼び鈴、さらには…母のおへそまで押したくなるみたいです(笑)
見かけると押さずにはいられないその姿に、親としてはちょっと困ることもありますよね。
自宅でも電気のスイッチをカチカチと切り替えまくる日々…。大したことではないものの、こうした行動が地味にストレスになることも。
今回は、我が家で試した「ボタン・スイッチ好き」への対策を4つのアイディアにまとめてご紹介します!
1. 事前の工夫:触っても反応しない工夫をする
まずは事前の工夫です。お子さんがスイッチで遊んでも、電気がつかないようにしておく方法です。
たとえば、電球を少し緩めておくと、スイッチを押しても電気がつきません。お子さんが「なんだ、つかないな」と感じ、やがて飽きて触らなくなることがあります。
このように、子どもが興味を失う環境をあらかじめ整えることがポイントです。
2. 注目しない:叱るよりも無視するのが効果的
「スイッチを押しちゃダメ!」と叱ると、逆にその行動が増えることがあります。これは、親の注目を引きたくて行動がエスカレートするためです。
そこで、あえて注目せず、スイッチ遊びを無視することで、その行動が減ることがあります。ABA(応用行動分析学)では、こうした対応を「消去」と呼びます。
一方で、スイッチを触らないで他の遊びをしているときに、思いっきり褒めることが大切です。
「おもちゃで遊んでくれてありがとう!」と声をかけることで、その良い行動が増えていきます。
3. 他の遊びを提案する:もっと楽しい遊びで代替する
スイッチを押すのが楽しいのなら、それに代わるもっと面白い遊びを提案してみましょう。
「一緒に〇〇しよう!」と誘うだけでなく、「押す感覚」を楽しめるおもちゃを用意するのも一つの方法です。
- 押す感覚のおもちゃを自作する(ボタン付きの工作おもちゃ)
- おままごとや積み木遊びに押す仕掛けを取り入れる
このように、「押す」体験を他の形で提供することで、自然にスイッチへの興味が分散されることがあります。
4. ちょい技:スイッチの横に「目」の絵を貼る
「人の目が見ている」という感覚は、行動を抑制するのに効果的です。そこで、スイッチの横に目のイラストや写真を貼ってみるのも面白いアイディアです。
このアイディアは、公共の啓発ポスターなどでもよく見られますよね。
例えば、「あなたの行動、見られています」といったメッセージが書かれたポスター。あの目の絵を見ると、何となくドキッとしてしまうものです。
この「目」の力を活かして、お子さんが「誰かに見られている」という意識を持つことで、スイッチを押す行動が減るかもしれません。
家庭や職場でも応用できる!?
このアイディア、子どもだけでなく大人にも使えます。
例えば、いつも帰りが遅いご主人のスマホの待ち受け画面を奥さんの怒った顔にしてみるとか(笑)。
「帰りが遅いと怒られる…」という心理的な抑止力が働くかもしれません。
問題行動への対応にはアイディアが大切
子どもの問題行動に対して、ただ叱るだけでは解決しないことも多いです。そこで、「どうしたら良いのか?」と考え、柔軟なアイディアを使って対応することが重要です。
こうした考え方は、ペアレントトレーニング(ペアトレ)の手法でもあります。ペアトレは、親が子どもの行動を理解し、適切な対応を考えるトレーニングです。
子どもの行動に悩んでいる方は、ぜひ一度ペアトレの体験会に参加してみてください!
今日のまとめ:ボタン・スイッチ遊びへの4つの工夫
- 事前の工夫:電球を緩めて、スイッチを押しても反応しないようにする。
- 注目しない:叱らず無視することで、スイッチ遊びを減らす。
- 他の遊びを提案する:「押す」感覚を楽しめるおもちゃを用意する。
- ちょい技:スイッチの横に目の絵を貼って、抑止力を働かせる。
子どもの行動にイライラすることもありますが、工夫を凝らしながら楽しんで対策することで、親子のコミュニケーションも深まります。
ぜひこれらのアイディアを取り入れて、ボタン・スイッチ遊びへの対策をしてみてください。
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