育児をしていると、子どもたちの「おしゃべり」に関する悩みをよく耳にします。
特に、他の子が話しているときに、全く関係のない話を被せてしまったり、一方的に話し続けてしまうことに悩んでいる親御さんも多いのではないでしょうか?
自分の子どもがお友達とうまくコミュニケーションを取れないことで、悲しい思いをするのではないかと心配になってしまいますよね。
そんな、お悩みを抱える方に向けて、ABA(応用行動分析学)をベースにした効果的な対応策をご紹介します。
お悩み:相手を遮って話してしまう
Aさん(年長児ママ)の悩みは、まさにこうした状況です。
”「自分がしゃべりたいことばかり話してしまう。他の子が話しているときに全然違う話を被せたり、一方的に話し続ける」”
実は私の息子も、まさにこの悩みを抱えていて、日々トレーニングを重ねています。自分の気持ちを表現することはできても、相手の話を聞いたり、気持ちを受け取ることがまだ難しいんです。
「ルール作り」と「褒めること」がポイント
この問題を解決するために、我が家で実践している方法をシェアします。2つのシンプルなステップに分けてみました。
- ルールを作る
- 褒める
1. ルールを作る
まずはお子さんと一緒に「しゃべるときのルール」を作ることが大切です。小さなお子さんの場合、親御さんがルールを決めても構いません。我が家では、次のようなルールを作りました。
「人が話している時は、話しません。まずは相手の話を聞きます。」
このルールを、子どもが理解しやすいように紙に書き、絵を添えて目立つ場所に貼っておくとより効果的です。
視覚的なサポートを加えることで、子どもにとってわかりやすく、ルールが定着しやすくなります。
2. 褒める
ルールが守れた時は必ず褒めることが重要です。
「良い行動」を増やすためには、子どもがその行動を理解し、再び行おうと思えるような肯定的なフィードバックを与えることが欠かせません。
そして、褒めるタイミングは「問題行動をしていない時」にも忘れず行うことがポイントです。子どもが他の人の話を遮らず静かに聞いている時は、それ自体が良い行動なので、しっかりと褒めてあげることで、その行動が増える可能性が高まります。
楽しく学べる「おしゃべり練習ゲーム」
また、コミュニケーションを学ぶための楽しい練習方法として、遊びの中でルールを学ぶ方法も取り入れています。子どもは遊びを通してルールを身につけるのが得意なので、ゲーム形式にすると楽しみながら習得できるでしょう。
- ボールを持った人だけしゃべれるゲーム
ボールを持っている人だけが話すというルール。ボールを渡されたら話し、渡されていない時は聞くという形で、順番を守る練習になります。 - マイクを持った人だけしゃべれるゲーム
おもちゃのマイクを使い、マイクを持っている人だけが話すルールです。インタビュー形式で遊びながら、順番に話すことを学べます。 - ヒーローインタビューゲーム
マイクを向けられた時だけ話すルールです。スポーツ選手のヒーローインタビューのように、子どもどうしで順番に質問や回答をする遊びです。
こういったゲームを通じて、相手の話を聞くことの重要性や、自分が話すタイミングを学ぶことができます。ぜひ、ご家庭でもお試しください!
コミュニケーションの改善には練習の積み重ねが大切
ABA(応用行動分析学)に基づくこのようなトレーニングは、日々の積み重ねがとても大切です。練習を繰り返すことで、子どもは徐々に自分の行動を意識し、正しいコミュニケーションの取り方を学んでいきます。
日々の小さな成功体験を積み重ね、子どもがルールを守れた時には積極的に褒めてあげましょう。この「褒める」ことが子どもの成長を促し、さらに良い行動を増やしていくカギになります。
今日のまとめ
今日は、ABAに基づいたコミュニケーション改善方法についてご紹介しました。
- ルールを作る
お子さんと一緒に、わかりやすい「しゃべる時のルール」を作り、視覚的にサポートしましょう。 - 褒める
良い行動を見逃さず、問題行動をしていない時にも褒めてあげましょう。
また、遊びの中でルールを学ぶゲームを取り入れると、子どもたちは楽しく練習することができます。毎日の小さな積み重ねが、やがて大きな成果へと繋がっていくので、ぜひお試しください!